歴史

1950年に時のフランコ政権下、政府の産業振興機関と銀行7行、イタリアのフィアットの出資下で国策自動車会社として創設された。フィアットと技術提携の下、1953年に中型車「1400」を発売。1963年発売の小型車「600」の成功により、スペインのモータリゼーションに貢献した。

以来1980年のフィアット撤収まで、いくつか独自車種があったものの、一貫してフィアットのモデルをライセンス生産し、スペイン最大の乗用車メーカーとしての地位を維持した。

フィアット撤収の2年後、1982年にフォルクスワーゲン(VW)と業務提携(1993年に完全子会社化された)。

1984年にはジョルジェット・ジウジアーロやポルシェ、カルマンの協力の元、初代「イビーサ」を完成させる。日本には並行輸入車の業界団体、外国自動車輸入協同組合(Faia)が合計数百台輸入した。

1991年にはフォルクスワーゲン・ゴルフ(第2世代)のプラットフォームを流用した初代「トレド」が好評を得、ドイツ車の技術とラテンのセンスが融合したブランドとして認知された。

1990年代後半には世界ラリー選手権にワークスチームとしてコルドバで参戦したが、2000年に世界ラリー選手権から撤退する代わりに以後はツーリングカー選手権の参戦に力を注ぐようになり、ヨーロッパツーリングカー選手権(ETCC)や英国ツーリングカー選手権(BTCC)、そしてETCCから発展した世界ツーリングカー選手権(WTCC)に参戦している。この他にもパリ・ダカールラリーに初代トレドをベースとしたプロトタイプマシンやコルドバWRCをディーゼル換装したマシンが、過去にプライベーターの手によってT3カテゴリーにエントリーしているが、三菱自動車やシトロエン等の強豪と対等に渡り合えるレベルには到底無く、やがて姿を消している。